330 ブルーグラスの中のディラン(その2)

カントリー・ジェントルメンの中のディラン(1)

カントリー・ジェントルメンがディランの曲を演奏していることはファンのみならず有名な話です。それはリーダーであったジョン・ダフィーの好みと言う以外に理由はありません。

a0038167_08371709.jpegダフィーがディランを意識して作った曲がアルバム『ナシュヴィルの監獄』の6曲目に収録されている「冷たい風が吹く」(A Cold Wind A Blowin’)でした。この曲はディランの「風に吹かれて」(Blowing In The Wind)を意識した内容で、曲調はブルーグラスなのですが政治的ニュアンスのプロテスト・ソングです。また別テイクとして、1966年にリリースされたアルバム『不思議な少女』(Bringing Mary Home)にも収録されています。

このアルバムは1965年2月23、24、25日の3日間に亘って、ニューヨーク州シラキュースにある同大学内の「レコーディング研究所」(The Recording Lab)に於いてレコーディングされたものです。

a0038167_08414850.jpgそのアルバムのB面2曲目にジェントルメンとしては初めてディラン作品を収録しています。それが「北国の少女」(Girl From The North Country )でした。この曲はディランの2枚目のアルバム『フリーホイーリン』(Freewheelin')に収録されており、ディランが北国からやって来た少女との過ぎし日の恋を偲んで作った歌と言われています。原曲自体がカントリー風であり、ジェントルメンは自らのスタイルにアレンジして演奏しています。

a0038167_08435933.jpg続いてジェントルメンがディラン曲に取り組んだのが同1965年11月15日のことでした。このレコーディングは、翌1966年6月に『フォーク・ヒッツ・ブルーグラス・スタイル』と題されて日本でのみキング・レコードから発売されました。

アルバムのA面1曲に有名曲「風に吹かれて」(Blowing In The Wind)が収録されています。この曲は1962年4月にディランがグリニッジ・ヴィレッジの有名なコーヒー・ハウス「ガスライト」の向かいにあった「コモンズ」という店で、友人たちと長時間に亘って黒人の公民権運動について討論した果てに数分で書き上げたと言われています。

またこの曲は1963年夏にピーター・ポール&マリーがカヴァーして世界的大ヒットとなっています。ジェントルメンはブルーグラスのテイストを残しつつも、フォーク・スタイルのコーラスで歌い上げています。
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# by scoop8739 | 2018-11-05 08:46 | ディラン・ソングス