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393 愛しの泡沫アルバム(その54)

ウェンディ・ミラー&マイク・リリー

1970年あたりから本格的に若手ブルーグラス・ミュージシャンがベテラン・バンドへ加入するようになります。これは既成のブルーグラスがニューグラスの潮流に刺激されて現代的な新しい方向へと導かれる原動力となりました。

ウェンディ・ミラーとマイク・リリーもまたそういった動きをしてきます。彼らは若手トラディッショナル・ブルーグラス・ヴォーカリストのトップ・グループの一角を占めるラリー・スパークのロンサム・ランブラーズに加わり、バンドのサウンド作りに貢献してきました。

ウェンディ・ミラーはケンタッキー州キャプトンに生まれ、ビル・モンローに触発されてブルーグラスの道を歩むこととなります。彼のスタイルは新旧ブルーグラスのエッセンスを巧みにブレンドさせたソリッドな演奏が特徴です。

一方のマイク・リリーはウェンディと同じくケンタッキー州の出身で、彼のバンジョー・スタイルは古くはクローハンマーに始まり、スクラッグスからスタンレーのオーソドックスなものから、マール・トラヴィスのギターのリック、そして普通のバンジョー奏者なら避けて通るダン・リーノのスタイルまで、あらゆるスタイルに果敢に挑んでいます。

a0038167_08381468.jpgそんな彼らがユニットを組み作ったアルバムが、1972年にリリースされた『ニューグラス・インストルメンタル』(New Grass Instrumentals)でした。

このアルバムにはウェンディのマンドリンの直接の師匠であるノーマン・リー・フォルクナー(Nolan Lee Faulkner)がセカンド・マンドリンで参加しています。その演奏はA面4曲目「ツイン・マンドリン・ワルツ」(Twin Mandolin Waltz)とB面4曲目「金のスリッパ」(Golden Slippers)で聴くことが出来ます。

またギターのエディ・キャロル(Eddie Carroll)はこのアルバムのレコーディング当時はチャーリー・ムーアのデキシー・パートナーズで活躍しています。セカンド・ギターのジェイムズ・ミラーはノーマン・リー・フォルクナーと同じくミラー・ブラザーズで活躍していました。

全12曲の収録曲のうち5曲が彼らのオリジナルとなっています。

ウェンディとマイクはこのアルバムを始め3枚のアルバムをリリースした後、本格的に彼らのバンドを結成しました。

音源はYoutubeにて佐生武彦さんがアップして下さってる「Take’s Bluegrass Album Channel」で聴くことが出来ます。

https://www.youtube.com/watch?v=acOgHwTvhmo/


# by scoop8739 | 2019-06-20 08:39 | 泡沫アルバム探訪 | Comments(0)