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147 クリスマス・ソングをブルーグラスで (12)

サンタクロースが街にやってくる (Santa Claus Is Coming To Town)

147 クリスマス・ソングをブルーグラスで (12)_a0038167_2058096.jpgクリスマス・シーズンになると、サンタクロースは子供たちから待ち焦がれられてプレゼントを配って歩くのですから、クリスマス・イヴの1日は大忙しです。一体、サンタクロースはどんな風にプレゼントを配って歩くのだろう、と思ったボクは「サンタクロースの巡回問題」について考察をしてみることにしました。

まず始めに問題提起をしてみると、「果たしてサンタは一人なのでしょうか?」 という疑問が生じます。

どのような事件においても(別に事件ではないのですが)、単独犯か複数犯かというのはとても重要な問題です。犯人が単独犯か複数犯かで証拠の指し示す意味は異なってきます。サンタは一人、と私たちは何故か思い込んでいますが、そんな先入観は正しい捜査のためには捨てる必要があります。

日本ではほとんどの場合、キリスト教と関係なく出没するサンタクロースですが、県知事や市長や、あちこちの郵便局職員や消防署職員や、市立病院の医師までがサンタクロースに扮したり、陸上自衛隊がパレードに参加したりと、一体どれが本物なのか(みんな偽物ですが…)まことに賑やかです。

世界中の子供たちが増える割合に従って、サンタも増えると考えると、サンタの人数も増えなくては労働過多になります。つまり労働基準法違反です。ところで、「子供が一人現れると、サンタも一人増え、サンタの数が子供と同じ比率で増えていく」ということは、子供たちがいずれサンタになるという考えが自然だとは思えないでしょうか。そうです、いずれ子供たちがサンタになるのです。言い替えるならば、子供たちが大人になって、そしてサンタになるのです。

もしかしたら、それはサンタという名前ではないのかもしれません。普段は他の名前で呼ばれているのだけれど、クリスマスの間だけはサンタという名前になるのです。電話ボックスで着替えるちょっと情けないスーパーマンのように、クリスマス・イヴだけは彼らは変身するのです。むかし子供だったサンタたちは、子供たちの枕元にやって来て、夢を見ている子供を起こさないように、そっと枕もとにプレゼントを置くのです。サンタが鏡に映ったその姿を見ると、それはあなた自身なのです。

147 クリスマス・ソングをブルーグラスで (12)_a0038167_20583034.jpgさて、マンドリニストのデヴィッド・グリスマンが1986年に発表したアルバム「アコウスティック・クリスマス」の中にこの曲「サンタが街にやってくる」があります。このアルバムは、しっとりとして、緊張感もあり、数あるクリスマス・アルバムの中でも最高傑作のひとつと言えるでしょう。グリスマンのマンドリンをはじめとして弦楽器の音色がリリカルでムーディで、ドーグ流の軽やかなアレンジで演奏されます。一般人にもお勧めできる聴き易さと、高度なクリスマス音楽であることに間違いなしです。

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by scoop8739 | 2005-12-07 20:59 | クリスマス・ソング
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