愛と富(Love and Welth)
ルーヴィン・ブラザーズ(The Louvin Brothers)は、カントリー・ミュージックの歴史の中で最もハーモニーの美しい兄弟デュエットでした。そしてまた彼らは数々の名曲を創り出すソングライターでもありました。
この曲「愛と富」は兄弟が作り、1951年から1956年までの間にレコーディングされたもののリリースされることなくオクラ入りとなります。しかし、曲自体は多くのプレイヤーに歌われひとり歩きを始めました。
https://www.youtube.com/watch?v=tbDn_hYSCX4/
歌の内容は、貧しく暮らす恋人たちの片方(こういう場合、決まって女性の方)が富に目がくらんで金持ちの男を追って家を出て行く、という典型的な「金色夜叉」のアメリカ版です。
ブルーグラス・ゴスペルの大御所カール・ストーリーがランブリング・マウンテニアーズを率いて1966年にリリースしたアルバム『カントリー・ミュージックの名曲』(The Best Of Country Music)のA面4曲目にこの曲を収録しています。
https://www.youtube.com/watch?v=xxXh1Ln4u1k/
カントリー・ジェントルメンが1968年にリリースしたアルバム『旅行者』(The Travelers)のためにレコーディングしたもののオクラ入りとなったヴァージョンの中にもこの曲がありました。後に4枚組ボックス・セット『早期レベル録音』(The Early Rebel Recordings)に収録されて陽の目を見ます。
https://www.youtube.com/watch?v=J9F2qMMuQP4/
デヴィッド・グリスマン(マンドリン、ヴォーカル)がヴィンス・ギル(ギター、ヴォーカル)、ハーブ・ペダーソン(バンジョー、ヴォーカル)、ジム・ブキャナン(フィドル)、エモリー・ゴーディJR.(ベース)といった精鋭を集めて作った1983年リリースのアルバム『今日ここに』(Here Today)の中にもこの曲は収録されました。
https://www.youtube.com/watch?v=RcrRqNDW190/
また、セルダム・シーンに入団前のフィル・ローゼンタールが在籍していたバンドが1974年にリリースしたアルバム『アップル・カントリー・ブルーグラス』のA面2曲目にもこの曲が収録されています。