ポールとサイラス(Paul and Silas)
前回で書かせていただいたカントリー・ジェントルメンのレパートリーとして名が知れたのが「ポールとサイラス」という曲でした。この曲は彼らが1960年にフォークウェイズ社からリリースしたアルバム『カントリー・ソングの新旧』(Country Songs, Old & New)に収録されていました。
https://www.youtube.com/watch?v=tmMZFwPaZEA/
歌詞は聖書「使徒16」の「パウロとシラス」という使徒の聖句から引用されています。
パウロとシラスはイエスについて多くの人々に説教をしていました。ある日、パウロとシラスが人々に語っていることに腹を立てた警官によって彼らは逮捕され、殴打され、投獄されます。
獄史はパウロとシラスに何度もムチを加えた後、獄に入れ、しっかりと足かせをはめておきまました。
真夜中になりパウロとシラスは神に祈り、賛美歌を歌い続けます。囚人たちは耳を澄ましてそれを聴いていました。すると地震が起こりパウロとシラスは解放されたのです。という「使徒伝説」に基づいて作られました。
レスター・フラットとアール・スクラッグスが1964年にリリースしたアルバム『ヴァンダービルト大学ライヴ』(Recorded Live At Vanderbilt University)にもこの曲が収録されています。
1967年にリリースのハイロ・ブラウンのゴスペル・アルバム『カントリー・ゴスペル・ソングを歌う』(Sings Country Gospel Songs)のこの曲が収録されていました。
https://www.youtube.com/watch?v=FobUQeYUcPM/
2015年にリリースのオムニバス・アルバム『ブルーグラスはより青く第2集』(The Grass Is Bluer: Bluegrass, Vol. 2)では若きレッド・アレンのヴォーカルを聴くことが出来ます。これはレッドが1953年にアルカー・レコードからリリースしたシングル盤からのもので、カップリング曲は「説教と祈り」(Preaching And Praying)でした。
https://www.youtube.com/watch?v=qwAMafn6ZaM/