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387 ビートルズ・ソングをブルーグラスで(その1)

本ブログでよく取り上げている中に、ビートルズ・ソングをブルーグラス・スタイルで演奏するというものがあります(特に通巻108回から127回において集中して書いています)。古くは「チャールズ・リヴァー・ヴァレー・ボーイズ」(The Charles River Valley Boys)あたりに始まり、ニューグラス時代には数多くのバンドがその演奏スタイルを競い合いました。

a0038167_10133551.jpeg最近ではバンジョー奏者のビル・エヴァンス(Bill Evans)が2012年にリリースしたアルバム『よい仲間で』(In Good Company)に「ルーシー・イン・ザ・スカイ・ウイズ・ダイアモンド」と「ハード・デイズ・ナイト」の2曲が収録されています。

https://www.youtube.com/watch?v=owquyytIC_Y/

https://www.youtube.com/watch?v=wzUiALTzhXg/

a0038167_10134300.jpg翌2013年には、フィドルを始めマルチ・プレイヤーとして有名なクレイグ・ダンカン(Craig Duncan)が『ブルーグラス・ビートルズ』(Bluegrass Beatles)というド直球タイトルのアルバムをリリースしています。

https://www.youtube.com/watch?v=tSN-YIo2FMM&list=PLnpXT8lxZ37poH-pZVQPk7GypPgC2DDK_/

参加メンバーは、フィドルとマンドリンがクレイグ、ギターにブライアン・サットン(Brian Sutton)、マンドリンとギターにロバート・ボウリン(Robert Bowlin)、バンジョーにスコット・ベスタル(Scott Vestal)、ドブロにロブ・アイクス(Rob Ickes)、ベースにマーク・ファイン(Mark Fain)という豪華な顔ぶれでした。

超絶技巧のパンチ・ブラザーズ(The Punch Brothers)もライヴで「ペイパーバック・ライター」を取り上げるなど、ありとあらゆる演奏者やバンドがそれぞれのスタイルで演奏しています。

https://www.youtube.com/watch?v=Fj8FIksqo7w/

その中にあって、ビートルズ・ソングを今までの手法とは異なるスタイルで聴かせるバンドがありました。その名も「ビートルグラス」(The Beatlegras)という革新的なバンドです。彼らは2004年に結成され、アメリカとイギリスのそれぞれの劇場などでビートルズ・ソングをブルーグラスとジャズというハイブリッドなスタイルで演奏しています。

このバンドの中心はギターとリード・ヴォーカルのデイヴ・ワルサー(Dave Walser)でした。彼は父親がギターを弾いているのに興味を覚え、6歳ギターを弾き始め、すぐにブルーグラスを演奏するようになります。10歳の時にエド・サリバン・ショーでビートルズを観てからはすっかり彼らの虜になってしまいます。

デイヴはブルーグラスに少しひねりを加えてビートルズの曲を演奏し始めました。成長してからはイースト・テキサス州立大学に通いながらも演奏を続け、卒業後も就職せずにプロとして演奏活動を始めます。そしてエド・サリバン・ショーを観てから40年後に彼のアイデアにふさわしいパートナーを見つけたのでした。それがベースとヴォーカルのジョージ・アンダーソン(George Anderson)と、マンドリンやフィドルやドブロなどなんでもこなし歌も歌うマイロ・ディーリング(Milo Deering)です。

マイロもデイヴのように長い間ブルーグラスを演奏していました。また当初はビートルズにそれほど慣れていなかったアンダーソンは、このバンドに即興的なジャズの感性をもたらします。それは以前からデイヴが捜していたスタイルだったのです。

https://www.youtube.com/watch?v=3wqs2W0ORXk/

a0038167_10135325.jpg豊かな音楽性と磐石の技巧を併せ持つ彼らは、ブルーグラス音楽の純粋さとジャズ的手法を交えてビートルズ・ソングを上手く表現しました。そして2006年に第1弾アルバムをリリースします。アルバムにはビートルズの中期から後期にかけての名曲が10曲収録されています。

(次回に続く)


by scoop8739 | 2019-06-03 10:17 | ビートルズ・ソング | Comments(0)
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