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373 愛しの泡沫アルバム(その37)

ニュー・ディール・ストリング・バンド

アメリカ東部の都会派バンドにはカントリー・ジェントルメンを筆頭にグリーンブライア・ボーイズ、チャールズ・リヴァー・バレー・ボーイズ、エリック・ワイズバーグ、ジム・ルーニーなど、東南部のコアなブルーグラスにない洗練された音作りが特徴的です。

このようなフォーク・リヴァイヴァルから生まれたバンドと同じフレイヴァーが感じられるバンドに「ニュー・ディール・ストリング・バンド」(The New Deal String Band)がありました。

ニューグラスの旗手であったサム・ブッシュは1970年当時はまだ高校生で、ノース・カロライナ州ユニオングローブで行われていたフィドル・フェスティバルに出かけ、そこで初めてこのバンドを目撃します。

そしてこう語っています。「彼らヒッピーの男たちがブルーグラスの世界で今までにない革新的な演奏をするのを見て、私は彼らと友達になった。彼らはブルーグラスの境界線を大きく押し進めてくれた」と。またサムは1970年代初頭にもっとも影響力のあった革新者として、カントリー・クッキング(Country Cooking)とこのバンドを挙げています。

a0038167_08590763.jpgそんな彼らが1969年にずばり『ブルー・グラス』というタイトルのアルバムをリリースしています。

メンバーはギターとヴォーカルのリロイ・サヴェージ(Leroy Savage)、バンジョーとヴォーカルのジーン・ナイト(Gene Knight)、マンドリンとヴォーカルのフランク・グレートハウス(Frank Greathouse)、フィドルのアル・マッキャンレス(Al McCanless)、リード・ギターのバック・ピーコック(Buck Peacock)、そしてベースのボブ・ホワイト(Bob White)の6人編成でした。

アルバムは諸々の影響を受けてかブルーグラスのスタンダード曲に混じってロック色の強い曲が収録されています。例えば、A面6曲目にビートルズの「ドント・パス・ミー・バイ」(Don’t Pass Me By)、B面3曲目にディランの「もう一夜」(One More Night)、同6曲目にローリング・ストーンズの「期待なし」(No Expectation)が収録されています。

彼らはこのアルバム1枚きりで表舞台から消えてしまいますが、1970年代初期に生まれた貴重な都会派バンドとして心に留めておきたいものです。

音源はYoutubeにて佐生武彦さんがアップして下さってる「Take’s Bluegrass Album Channel」で聴くことが出来ます。

https://www.youtube.com/watch?v=3CclK9tcY8I&t=5s


by scoop8739 | 2019-04-15 09:00 | 泡沫アルバム探訪 | Comments(0)
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