341 愛しの泡沫アルバム(その5)

ヒューロン・ヴァレー・ボーイズ

カントリー・ミュージックはアメリカの音楽の中でも最も宗教との結びつきが強く、宗教的な曲を専門とするセイクレッド・グループが沢山あります。中でもカール・ストーリーと彼のランブリング・マウンテニアスと、レッド・エリスとヒューロン・ヴァレー・ボーイズは2大人気グループでした。

さて、レッド・エリス(Red Ellis)はアーカンソー州に生まれ、成長した後、ミシガン州アン・アーバーWHRVラジオ局でカントリー・ゴスペル専門のDJとして勤めていましたが、やがて自ら歌い演奏するためヒューロン・ヴァレー・ボーイズ(The Huron Valley Boys)を結成します。

メンバーはバンジョーのレオナルド・スタイルズ(Leonard Styles)、マンドリンのビル・クリスチャン(Bill Christian)、フィドルのアーノルド・パットン(Arnold Patton)、ベースのオーブレー・ダヴンポート(Aubrey Davenport)に加えて、ゲスト・プレイヤーとしてギターとヴォーカルのエド・クラーク(Ed Clark)という構成です。

a0038167_09244585.jpg彼らが1962年に発表した『ブルーグラスの宗教歌』(The Sacred Sound Of Bluegrass Music)はエリスのオリジナル曲5曲を含む、全14曲のセイクレッド・ソングが収められています。

A面1曲目「浮き世の旅」(Traveling Through This World)はエリス作の美しい曲です。清々しいハーモニーに心が洗われるようです。

同6曲目「スクール・バスの悲劇」(No School Bus In Heaven)はケンタッキー東部の道路で実際に起こったスクール・バスで失われた幼い学童たちの霊に捧げる歌です。サビのコーラスが素朴な中にある種の迫力を伴って迫ってきます。

B面1曲目「ワン・ドロップ」(One Drop)がキリストがゴルゴダの丘で十字架に架けられて処刑されたという新約聖書からの曲です。

同3曲目の「美しき人生」(A Beautiful Life)はブルーグラスに限らず広く歌われるセイクレッドの古典曲です。

彼らは1964年に2枚目のアルバム『ブルーグラスの古い宗教のスタイル』(Old Time Religion Bluegrass Style)をリリースしていますが、それ以降にバンドとしてアルバムのリリースはないようです。

音源はYoutubeにて佐生武彦さんがアップして下さってる(Take’s Bluegrass Album Channel)で聴くことが出来ます。

https://www.youtube.com/watch?v=WJBZbOiwAjs&t=523s
by scoop8739 | 2018-12-25 09:27 | 泡沫アルバム
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