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306 「ニューグラス」への道(その24)

ディラード&クラークが果たしたカントリー・ロック普及拡大への重要な役割

1968年、ダグ・ディラードはディラーズを去り、バーズの初のヨーロッパ・ツアーに加わりました。その後、豪腕プロデューサー、ジム・ディクソンとの縁でジーン・クラークとバンドを組むことになります。

a0038167_09104612.jpgそして1968年にはAMから最初のアルバム『幻想の旅』(Fantastic Expedition)をリリースしました。そこにはクラークのリード・ヴォーカル、アコゥスティック・ギター、ハーモニカに、ディラードのバンジョー、フィドル、ギター、バーニー・レドン(ヴォーカル、リード・ギター、ベース、バンジョー)、デヴィッド・ジャクソン(ベース)、ドン・ベック(マンドリン、レゾナンス・ギター)のほかに、クリス・ヒルマン(マンドリン)、バイロン・バーライン(フィドル)、アンディ・ベリング(ハープシコード)らが参加しています。

アルバムのほとんどの曲はクラーク、ディラード、レドンによって書かれ、ライヴ・パフォーマンスの時にだけマイケル・クラークがドラムで参加していました。

このアルバムでは、A面5曲目に「朝発つ汽車」(Train Leaves Here This Morning)B面1曲の「誰かからの注意」(With Care From Someone)、B面4曲「計画中」(In The Plan)などニューグラス系の名曲のオリジナルが収録されています。

a0038167_14133016.jpg彼らは1969年に2枚目のアルバム『朝の光の中で』(Through the MorningThrough the Night)をリリースします。この時、バーニー・レドンが退団し(1971年にイーグルスを共同創設します)、ドナ・ワッシュバーン(ギター、ボーカル)がグループに加わりました。

レコーディングにはクラーク、ディラード、ワッシュバーン、バーライン、ジャクソン、ジョン・コーニール(ドラム)の新ラインナップのほかに、レドン、ヒルマン、スニーキー・ピート・クレイノウ(ペダル・スチール・ギター)らがゲスト参加しています。

ディラードとクラークのバンドは、バンジョー、フィドル、ドラム、エレクトリック・ギター、スティール・ギター、キーボードなどを巧く融合させ、カントリー・ロックの普及拡大に重要な役割を果たします。彼らは1960年代後半に現れる南カリフォルニアのロック・シーンに大きく影響を与えるバンドとなりました。

彼らを追ってフライング・ブリトゥ・ブラザーズ、リンダ・ロンシュタット、マイケル・ネスミスのファースト・ナショナル・バンド、リック・ネルソン、ザ・ストーン・キャニオン・バンド、ポコ、イーグルスらが登場します。

しかし残念なことにバンドは分裂し、ジーン・クラークはソロとなり、ダグ・ディラードは短い期間だけ「ダグ・ディラード&エクスペディション」として演奏を続けましたが、すぐにソロ活動を始めます。

a0038167_09152424.jpgそしてダグは1969年に『バンジョー・アルバム』(Banjo Album)を発表します。このアルバムにはダグのほかに、旧友ジーン・クラーク、バーニー・レドン、ドン・ベック、ミルト・ホランド、ジョン・ハートフォードという超豪華な顔ぶれが参加しています。さらにベースにはジャズ畑からレッド・ミッチェルまでも参加し、まさにポップ・バンジョー・インスト集となりました。

当時の西海岸ではピカ一の腕前だったダグのプレイはさることながら、ブルーグラス・ミュージックをカントリー(ナシュヴィル)のフィルターを通さずにポップにキメたというアルバム造りが爽快でした。


by scoop8739 | 2018-07-30 09:16 | Road To New Grass | Comments(0)
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