298 「ニューグラス」への道(その17)

フォーク・ロックからカントリー・ロックへ(後編)

さて、レドンはフロリダで何年か過ごした後、マレイの呼びかけで1968年に「ハーツ&フラワーズ」のメンバーとなりました。

a0038167_08341359.jpg彼らのセカンド・アルバム『馬、子供と忘れられた女』(Of Horses, Kids And Forgotten Women)では、レドン加入の影響か少しサイケ風味が薄れカントリー・ロック色がより強くなります。

選曲も相変わらず良くて、アーロ・ガスリーの「風のハイウェイ」(Highway In The Wind)、ライジング・サンズに在籍したジェシ・リー・キンケイドの「彼女は賛美歌を歌った」(She Sang Hymns Out Of Tune)、ジェイムス・フレミングの「昼間の色」(Colour Your Daytime)、ハーパーズ・ビザールも取り上げていたレッドベリーの「カウボーイだった頃」(When I Was A Cowboy)などが耳をひきます。中でもハープシコードではじまる「昼間の色」がなかなかの名曲です

なお、トラディショナルの曲にメンバー3人のクレジットが入っていたりしていますが、その中ではカントリー・ジェントルメンで有名な曲「二人の少年」(Two Little Boys)が哀愁を帯びた心地よいカントリー・ロック・ナンバーに仕上がっています。

またビートルズの『サージェント・ペパーズ』に影響を受けたであろうと思われるマレイ作の「ブリキの天使に捧ぐ」(Ode To A Tin Engel)など、イーグルスにつながる西海岸カントリー・ロックのパイオニア的存在として評価されています。

「ハーツ&フラワーズ」は商業的には決して成功したバンドとは言えませんでしたが、メロディックなフォーク・ロックとカントリー・ロックの絶妙な調和と美しい演奏、そして三人のハーモニーは、この後のディラーズやスワンプ・ウォーター、バーズなどへ影響を与えていきます。


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by scoop8739 | 2018-07-09 08:35 | Road To New Grass
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