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221 時系列で聴くカントリー・ジェントルメン (58)

スターディへの録音 (18)

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アルバム「フォーク・ヒッツ・ブルーグラス・スタイル」の最終回です。

B面5曲目の「ローズ・コネリー」は、「柳の園で」(Down In The Willow Garden)という題名でもおなじみの、南東部山岳地帯では有名な殺人歌です。この曲は「トム・ドゥーリー」と同じく、犯人による告白形式で歌われます。題名の「ローズ・コネリー」というのは、恋人(=私)に殺された女の子の名前でした。ジェントルメンはこの曲を3部のコーラスで歌いあげています。

6曲目「さよならケイティー」(Goodbye Katie)は、ブルーグラス独特の哀愁を感じさせる曲で、かつてグレイ・スカイ・ボーイズというローカル・バンドが持ち歌としていました。「さよならケイティー、さよならダーリン。遠く離れてしまいますが、毎日あなたを偲びます」と、チャーリーが独特な伸びのある声で歌います。

7曲目の「蛍の光」(Auld Lang Syne)は、「親しき友だちを忘れはしません」という内容のスコットランド民謡です。我が国では主に卒業式で歌われるため、ちょっと違ったニュアンスで捉えられますが、本来はもっと広い意味の別れの歌なのです。ブルーグラスの世界では1962年に発表したロンサム・トラベラーズ盤や、1976年にバンジョーの名手ビル・キースが発表したアルバム、さらには1983年発売のデヴィッド・グリスマンのクリスマス・アルバムにも収録されています。ジェントルメンはエディとジョンの掛け合いが楽しいインスト曲として仕上げています。

今回レコーディングされた曲のほとんどは、ジェントルメンの親友であったビル・クリフトンが1950年代にレパートリーとしていたものでした。

ジェントルメンはライヴ活動で多忙を極めていた1965年秋のある日、その夕方の僅かな時間に、僅か10万円の仕事とは言え、またそれがたとえ「やっつけ仕事」であったであろうとも、これらの曲でのパフォーマンスは筆舌に尽くし難いものがあります。まさに「脂の乗り切っていた」時代の産物として、こうして後世に語り継がれるアルバムとなったのだと思います。

こうして作られたアルバムは翌1966年6月に日本でのみ、キング・レコードから発売されたのでした。

by scoop8739 | 2017-09-28 11:07 | カントリー・ジェントルメン | Comments(0)
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