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114 ブルーグラスの中のビートルズ (7)

ペイパーバック・ライター (Paperback Writer)

これはビートルズが恋愛というテーマから離れて作り、初のシングルとなった曲です(ちなみに曲としてはすでに「ひとりぼっちのあいつ」があります)。曲の内容はというと、1000ページを越える自分の本を出して欲しいと出版社に懇願する三文小説家のことを歌ったもので、これもまた物語作りの名人ポールの作です。

サウンド面からこの曲を分析すると、ポールは自分の弾くベースにブースターをかけていて、まるでモータウン系のサウンドのようにベースの音が一段と際立って聴こえます。これは当時のエンジニアの努力の賜物であったと、のちにポールが語っています。

a0038167_11565899.jpgさて、ブルーグラスの世界でこの曲を取り上げたアーティストがハーブ・ペダーソンでした。彼はディラーズに在籍当時からビートルズ・ナンバーのアレンジに定評がありましたが、1976年の発表したソロ・アルバムでは、この曲を冒頭に持ってきてその手腕を遺憾なく発揮してくれます。

控えめでいて実に味のあるボーカルに、彼自身によるコーラスが重ねられていて見事なカントリー・ロックに仕上がっています。デヴィッド・リンドレーのフィドルやアル・パーキンスのペダル・スティールもこの曲にピッタリと決まっているようです。

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by scoop8739 | 2005-07-24 12:02 | ビートルズ・ソング | Comments(2)
Commented by ボン 大塚 at 2005-07-29 18:06 x
はじめまして、私は50年生まれで、ロック・ブルース・トラッドから
入り、今はキューバ・ラテン音楽の海を漂流しているルーツ音楽好きの
者です。(同世代のようですね)。本日のヤフー新着おススメで見かけ
懐かしくなり、思わず訪ねてきて、ざっくりと見せていただきました。
私はルーツ音楽通の鈴木カツ氏の<カントリー&フォーク決定盤>
や<フォーキー・ブルースな夜>にまとめられている雑多な書き物
で、一応ブルーグラスやカントリーも守備範囲で聴いてきた素人に
過ぎませんが、じっくりとはじめから読んでみたくさせる丁寧な書き方
に感嘆させられたところです。また時々寄らせていただきます。
取りあえず、ジャケ写からハーブ・ぺダーソンのロンサム・フィーリング
とノーマン・ブレイクのウィスキー・ビフォア・ブレックファーストが頭から
離れなくなったため、直しているダンボール箱から引っ張り出して、
聴き直してみることにします。ではご挨拶のはずが勝手な感想に。
Commented by scoop8739 at 2005-07-29 18:23
ボン 大塚 さん、いらっしゃい!
同じ世代の方の書き込みにほっとします。

ご紹介の鈴木カツ氏の本は拝読したことがありませんが、その昔「ジューン・アップル」なんかで書いておられたようで、いろいろと詳しいことを知っている方なんだなぁと、感心しておりました。

なお、この歳になって、まさか自分でこんなものを書こうなんて思ってもみませんでしたが、本屋で「ブルーグラスの入門書」を探してもなかなか見つからなかったもので、ついつい「自分の欲しかった、探している本」のつもりで書き始めたのがきっかけです。こうしてみなさんのお役にたつことができれば幸いです。

また、こんな拙文をきっかけに、あなたのように段ボールから昔聴いていたLPを探し出して、再び聴いてみようと思っていただけることが、私の願いでもあります。かく言う私も、自分で書くことについては、倉庫からLPを探し出して何度も聴いております。

青春時代にどっぷりとハマっていたブルーグラスに、再度ハマっている自分に、それはそれで満足している毎日です。これからも末永いお付き合いを、どうぞよろしくお願いいたします。
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