イェスタデイ (Yesterday)
この曲は、たとえビートルズの中で一番評価の低いレコーディングであっても、彼らの作り出した曲の中では一番評価の高い曲であることは間違いありません。ラスベガスでワンマン・ショーするほどの歌手から「ゴング・ショー」の出場者に至るまで、これから先何年もいろんなかたちでカヴァーされる普遍性を持った曲と言えます。
アルバム「ヘルプ!」に収録されているこの曲は、アルバムがリリースされたのをきっかけに圧倒的な支持を得て、やがてシングル化もされました。彼らはこのアルバムを発表後に「エド・サリヴァン・ショー」に出演していますが、この曲はポールが一人でギタ−の弾き語りしています。
さて、この曲をブルーグラス界で初めて取り上げたのはハーブ・ペダーソンが加入してからのディラーズでした。1970年発表のアルバム「コパーフィールズ」に収録されたこの曲は、ブルーグラス・アレンジではなく定評あるアカペラ・コーラスで歌われました。わずか2分足らずの小品ながら、彼らの実力を示した出来となっています。
続いてこの曲を取り上げたのがカントリー・ジェントルメンでした。アルバム「サウンド・オフ」(のちに「Early Rebel Recordings 1962-1971」でCD化されました)に収録されているこの曲は、ギターのチャーリー・ウォーラー、バンジョーにビル・エマーソン、マンドリンはジミー・ゴウドロウ、ベースのビル・イェイツ、そしてマイク・オウルドリジのドブロというメンバーで1971年に発表されています。こちらの方はインストゥルメンタルとして見事なまでにブルーグラス化されています。のちにマンドリンがドイル・ロウソンに替わって、「ライヴ・イン・ジャパン」でも演奏されました。
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