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85 シンク・オブ・ホワット・ユーヴ・ダン

(Think Of What You’ve Done)

ダン・フォーゲルバーグは、フォーク・シンガーとしてロサンゼルスを拠点に活動していますが、セッション・ミュージシャンとしての腕前も磨いて、1975年にはイーグルスのツアーにも参加したという経歴を持っています。彼が発表したアルバムはそれぞれ高い評価を得ていて、そんな彼の存在を広く世に知らしめたのが1979年のアルバム「フェニックス」でした。ここからシングル・カットされた「ロンガー」は全米で大ヒットしました。

85 シンク・オブ・ホワット・ユーヴ・ダン_a0038167_20255690.jpgさてそのダンが、デヴィッド・グリスマンのセッション・アルバム「ヒア・トゥデイ」のメンバーを丸ごと起用して作ったのが「ハイ・カントリー・スノウ」(邦題:遥かなる心と絆)というアルバムです。このアルバムにカーター・スタンレーの名作「シンク・オブ・ホワット・ユーヴ・ダン」が収録されています。この曲はスタンレー・ブラザーズの慣用語として有名な「オールド・ヴァージニア」が印象的に歌われた名曲中の名曲として知られますが、その内容は失恋の歌で、故郷のオールド・ヴァージニアで知り合った女に捨てられ、ひとり故郷で生きようとする純情な男の気持ちが歌われています。
Dan Forgelberg / High Country Snows (Epic)

前述のアルバムにも参加し、見事なまでのハーモニーを聴かせたリッキー・スキャッグスにとって、この曲はいわば「座右の曲」とでも言うのでしょうか、「ブーン・クリーク」時代にもレパートリーとしていましたが、ソロ・アルバムでもきっちりと聴かせてくれています。
Ricky Skaggs / Family And Friends (Rounder)

カントリー歌手としての栄光の代償に、契約上12年間以上もブルーグラスを録音することを禁じられていたリッキー・スキャッグスは、満を持して自らのバンド、ケンタッキー・サンダーを率いてアルバム「ブルーグラス・ルールズ」をリリースします。このアルバムの冒頭で「Country Rocks, But Bluegrass Rules.」と言っていますが、ここでの“Rock”は,「(人の心を)揺さぶる」という意味で、“Rule”も「(人間を)支配する」という意味なのだそうです。つまり「カントリー音楽には心を揺らす力があるが、ブルーグラスは人の人生を支配する力がある」と言っているのです。このアルバムにも「座右の曲」は収録されていました。
Ricky Skaggs & Kentucky Thunder / Bluegrass Rules! (Rounder)

Dr.バンジョーことピーター・ワーニックと、今やアメリカーナ系で最も重要なアーティストの一人と言えるマンドリンのティム・オブライエン、ホット・ギタリストのニック・フォスターらの素晴らしい才能が集まったグループがホット・ライズでした。彼らはブルーグラスが音楽産業として飛躍的に成長した80年代を駆け抜けたバンドとして多くのアルバムを残していますが、解散後の92年にリユニオンとして発表したアルバムの中でこの曲を歌っています。
Hot Rize / Take It Home (Sugar Hill)

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by scoop8739 | 2005-04-18 20:25 | 不朽の名曲
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