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81 聞こえないのかい

(Can’t You Hear Me Callin’)

ビル・モンロウの代表曲と言われる「聞こえないのかい」(Can`t You Hear Me Callin')は、モンロウのスタジオ録音としては、意外や意外、1949年にマック・ワイズマンとデュエットしたものしかありません。ではこの曲がどうしてこんなに有名になったのかと言うと、カントリー・ジェントルメンの名盤「フォーク・セッション・インサイド」を始め、多くのミュージシャンが取り上げたことでポピュラーになったと思われるのです。つまりは、ジェントルメンのジョン・ダフィーやリッキー・スキャッグスのようなモンロウズ・チャイルドによって、この曲は歌い継がれて不朽の名曲となったのです。

81 聞こえないのかい_a0038167_2234878.jpgジョン・ダフィーにおいては、モンロウの影響なくしては存在し得なかったと言っても過言でないくらいのモンロウ・フリークであり、これは先のアルバムに収められているこの曲を聴くことでも明らかです。マンドリン・ワークといい、テナー・ボーカルといい、その影響の大きさが顕著にみられます。
The Country Gentlemen / Folk Session Inside (Copper Creek)

また、リッキー・スキャッグスがかつて在籍していたブーン・クリークというグループでも、1978年発表のアルバムにこの曲を残しています。なお、このアルバムは80年代のコンポラグラス・サウンドの基本とまで言われる名盤となっています。
Boone Creek / One Way Track (Sugar Hill)

かつてのボーイズでもピカ一のボーカリストだったのがデル・マッカリーでした。モンロウのトリビュート・アルバムで息子ロニーとのデュエットで聴かせてくれます。バッサー・クレメンツのイントロに続いて艶のある声でリード・ボーカルを歌い、コーラスではテナーに廻っています。
Del McCoury / True Life Blues(All Star Tribute to the Father of Bluegrass Music) (Sugar Hill)

ハーブ・ペダーソンは、ソロ・アルバム「サウスウエスト」でこの曲を歌っています。コーラス部分はハーブのダブル・トラックで、これはこれで面白い感じがします。ドブロに超ベテランのジョッシュ・グラヴィスが絶妙の間奏を聴かせてくれます。
Herb Pedersen / Southwest (Coline)

ローランド・ホワイトのソロ・アルバムでは、1976年当時のカントリー・ガゼットのメンバーがサポートしています。バンジョーにアラン・マンデ、ギターとテナーにケニー・ワーツ、ベースとハイ・バリトンにロジャー・ブッシュの3人です。ローランドのいぶし銀のような渋いボーカルにケニーとロジャーのコーラスが被ります。
Roland White / I Wasn’t Born To Rock’n Roll But I Love To
Cook (Ridge Runner)

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by scoop8739 | 2005-04-07 20:49 | 不朽の名曲
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