365 愛しの泡沫アルバム(その29)

ジャック・リンチ

ラルフ・スタンレーの初期作品の発売元「ジェリン・レコード」を経営するジャック・リンチはもともとブルーグラス・プレイヤーの一人でした。彼はベース奏者としてラルフ・スタンレーのバンドで活躍します。ちなみに1968年にリリースしたアルバム『ブルーグラス・サウンド』のA面1曲目「カーター・スタンレーを偲んで」(In Memory Of Carter Stanley)はジャックが作った曲でした。

a0038167_08302283.jpgさて、そんなジャックが興したレーベルから同年1968年にリリースされたのが自らのバンド「マイアミ・バレー・ボーイズ」(Jack Lynch & The Miami Valley Boys)のアルバム『ブルーグラス・ミュージック』です。

ラルフ・スタンレーのライナー・ノートによると、このアルバムは何度ものセッションに亘ってレコーディングされたものだそうです。

シングル盤としては、「ジャック・リンチとリー・ブラザーズ」なる名義で録音されていた曲も含めて、ロイ・リー・センターズ(Roy Lee Centers)の死後発表されたアルバム『アーリー・イヤーズ vol.1』『同 vol.2』において重複する曲をたくさん見つけますので、このアルバムはたぶん1963年から1965年頃の録音だったと思われます。

メンバーはジャック・リンチ(ベース、バンジョー、ベース・ヴォーカル)を筆頭に、バンジョー、ギター、リード・ヴォーカルにロイ・リー・センターズ(Roy Lee Centers)、テナー・ヴォーカルにロイ・リーの兄弟のダニエル・ブーン・センターズ(Daniel Boone Centers)、ギターとヴォーカルにロニー・ボリン(Lonnie Bolin)、リズム・ギター、テナー/リード・ヴォーカルにバーナード・ガム(Bernard Gumm)、バンジョーにウィルバーン・ホール(Wilburn Hall)、リード・ギターとベースとバリトン・ヴォーカルにフレッド・スペンサー(Fred Spencer)、マンドリンとバリトン・ヴォーカルにフランク・ウェイクフィールド(Frank Wakefield)らが曲によって組み合わせを替えながら演奏しています。

ロイ・リーの参加したセッションはA面2~5曲とB面2、4、5曲と思われます。それ以外はギターとヴォーカルにロニー・ボリンのセッションでしょう。

その中でフランク・ウェイクフィールドはいくつかのトラックで素晴らしいマンドリン演奏を披露していますが、マイナー・レーベルのために録音品質はあまり期待出来ません。

音源はYoutubeにて佐生武彦さんがアップして下さってる「Take’s Bluegrass Album Channel」で聴くことが出来ます。

https://www.youtube.com/watch?v=iu5Eum7hRUA/


# by scoop8739 | 2019-03-20 08:31 | 泡沫アルバム