235 時系列で聴くカントリー・ジェントルメン (70)

レベルへの録音 (25)


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チャーリーの低音で渋いヴォーカルで始まるA面5曲目「バナナボートの唄」(The Banana Boat Song)は、あの「デーオ、デイ・エイ・エイ・エイ・オー」と歌われる、メジャー・リーグでの野茂英雄のテーマ曲にも使われたことのある有名なジャマイカの港湾荷役夫の労働歌です。歌詞の内容は、「もうじき日が昇る。オイラはつらい仕事を終えて家に帰りたいんだ。伝票をつける人よ、早くバナナを数えてくれ」というものです。最もよく知られているバージョンは、1956ニューヨーク出身の黒人歌手ハリー・ベラフォンテが歌ってヒットしたものでした。ジェントルメンはチャーリーのリード・ヴォーカルを追いコーラスが続きます。エディがバンジョーの表面をドラムのように叩きアクセントをつけています。

6曲目の「レースへ行こう」(Going To The Races)は、ジェントルメンの記念すベき第1弾シングル盤に収録されていた曲で、ライヴ・アルバム「ゴーイング・バック・トゥ・ザ・ブルー・リッジ・マウンテンズ」(Going Back To The Blue Ridge Mountains)でも披露されています。この曲をジョンにとっての最後のアルバムに持ってきたというところに、とても感慨深いものがあります。ジョンのテンションの高いボーカルに続いて典型的なブルーグラスのトリオ・コーラスとなります。マンドリン・プレイにも圧倒されます。

引き続きB面1曲目「帰る少年たちを待って」(Waiting For The Boys To Come Home)はマック・ワイズマンが歌って有名になった、これから戦いに出る青年たちを見送る歌です。「我々は神の加護を信じて、彼らの帰りを待とう。遠からず、波涛を越えて、凱旋してくる彼らの笑顔を見る日まで、この灯台からかがり火をかかげ続けよう」と輪唱で歌われます。作者はルーサー・プレスリー(Luther G. Presley)という人で、有名なところでは「聖者の行進」(When The Saints Go Marching In)の作詞もしています。ジェントルメンの演奏はまるでセイクレッド曲であるかのように歌っています。

2曲目はマンドリンのトレモロから始まるスロー・ナンバー「リトル・ジョー」(Darling Little Joe)です。この曲はアメリカ南東部地方の古民謡で、不治の病に伏す少年ジョーの清らかな悟りの境地を美しく綴っていて、カーター・ファミリーがレパートリーとしていました。ジェントルメンは全編トリオ・コーラスで歌っています。


次回はB面の残り4曲です。


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# by scoop8739 | 2017-11-13 17:44 | カントリー・ジェントルメン