225 時系列で聴くカントリー・ジェントルメン (61)

ザップへの録音 (2)

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B面1曲目「どぶろく造りのやかん」(Copper Kettle)は、1963年4月に行われたスターディ社での最後となったレコーディング以来、196410月のライヴ「Going Back To The Blue Ridge Mountains」でも歌われていて、各地のライヴでも必ずと言っていいほど歌われる定番曲です。イントロのマンドリンが小気味よく響き、チャーリーも気持ちよく歌っているのが伝わります。

2曲目の「野は褐色に染まりて」(The Fields Have Turned Brown)1961年9月のライヴでも録音されていました。その模様は、フォークウェイズ社から発売された「オン・ザ・ロード」に収録されていて、昔から彼らがライヴ・レパートリーとしていたお得意のナンバーです。後にはセルダム・シーンのライヴ定番曲にもなっています。コーラスを追いかけるようにバンジョーが流れるようなフレーズを奏でます。

軽やかに始まる3曲目「ブルー・ベル」もまた、「Going Back To The Blue Ridge Mountains」ライヴの中で演奏されたインスト曲です。エディの安定感のあるバンジョーに続き、ジョンもまた軽やかなフレーズを奏でます。勢いに乗ってチャーリーもギターをつま弾き、三者三様の楽しいインストになりました。

緊張感走るマンドリンのトレモロで始まる4曲目「ミュール・スキナー・ブルース」は、「Going Back To The Blue Ridge Mountains」ライヴのラストを飾った曲でした。ジョンの耳にキンキン響くハイテナーと、間奏のバンジョー、ギターの軽やかな演奏が楽しいライヴをさらに盛り上げます。

さて5曲目の「ビッグ・ブルース」は、このフェスティバルの前月、レベル社のシングル盤のためにスタジオ録音したばかり、出来立てホヤホヤの新曲です。こうしてライヴで歌われると、この曲の性格上、大受けすること間違いなしです。

と、これが米国盤のすべてですが、果たして、記録にはもう1曲残されています。それが、「イエスタデイ・アンド・トゥデイ」Vol.2に収録された次の曲です。

「ウィンディー・アンド・ウォーム」(Windy And Warm)はチェット・アトキンスの当たり曲で、ドク・ワトソンの演奏でもお馴染みのナンバーです。ギャロッピング・バンジョーをマスターするには格好の練習曲と言えます。特にバックにまわった時のプレイには興味が沸きます。ブルージーなマンドリン演奏に続き、エドがベース・ソロを聴かせます。

さてこのアルバム、日本盤は遅れること7年後の1974年7月に、「ロアノーク・ブルーグラス・フェスティバル」というタイトルでキング・レコード(GT-6023)より発売されます。

日本盤の場合はA面とB面が逆さになっていて、さらにA面1曲目に「待ってておくれ」(Are You Waiting Just For Me)が追加されています。この曲は、「ロアノーク・ブルーグラス・フェスティバル」から下ること2年後の録音です。また、B面1曲目には「乙女の挽歌」(I Never Will Mary)が追加されています。この曲はすでに書いていますが、1963年8月18日にマサチューセッツ州ヴァインヤードにある「ムーンカッサー・コーヒー・ハウス」にて録音されたものでした。

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# by scoop8739 | 2017-10-10 11:30 | カントリー・ジェントルメン