26 ビル・モンローの若手ミュージシャン起用(2)

a0038167_1344349.jpgビル・キースがバンドに活力を与えている同時期にブルー・グラス・ボーイズに在籍していたのがデル・マッカリーでした。本来デルはバンジョー奏者としての入団でしたが、あまりにもキースのテクニックが素晴らしかったせいでギターとボーカルの担当となりました。しかし彼の声質がモンローとぴったり合ったために二人のデュエットはこの上なくマッチし、歌唱と器楽曲の両方でこの時期ほどエキサイティングなブルー・グラス・ボーイズは後にも先にもなかったと言われています。

翌年1964年にビル・キース、デル・マッカリーは相次いでバンドを去りますが、その後しばらくして入団したのがピーター・ローワン、リチャード・グリーン、ラマー・グリアーという都会出身の若者たちでした。当時リチャードは18歳で、モンローを除くバンドの平均年齢は20代という、ブルー・グラス・ボーイズ始まって以来の若さで話題となりました。

とりわけリチャードの若さに物を言わせたフィドリングは、バンド始まって以来のテクニックと強引さを併せ持ちバンドに活力を与えました。またピーターはボーカルの音程に多少の不安を抱えるものの、モンローの指示を忠実に守り努力まい進していきました。ということで彼はモンローお気に入りのボーカリストの一人となりました。

この時代のブルー・グラス・ボーイズの特徴は、爆発寸前のエネルギーをモンローがうまくコントロールして伝統のサウンドをクリエイトしているところにおもしろさがあります。またモンロー自身も精神的に若返っていることが聴くものを楽しませてくれます。

続いて1967年に三度目の若返りがありました。このときのメンバーはケンタッキー・カーネルズにいたローランド・ホワイト(クラレンスの兄)、ディラーズでフィドルを弾いていたバーロン・バーライン、そしてバンジョー奏者のビック・ジョーダンでした。彼らは若さに加えてブルーグラス音楽にとても精通していました。バーラインのテキサス・スタイルのフィドルとビックのキース・スタイルとスクラッグス・スタイルを組み合わせたバンジョーが奏でる心地よいインストゥルメンタルは、先のビル・キース在籍時に匹敵する完璧さで、これまた一時代を築いたのでした。

Off The Record, Vol. 1: Live Recordings, 1956-1969
(Smithsonian Folkways )
1.Watermelon Hanging On The Vine
2. Roanoke
3. Brakeman's Blues
4. Close By
5. Kentucky Waltz
6. Blue Grass Stomp
7. Blue Moon Of Kentucky
8. I'm Working On A Building
9. Angels Rock Me To Sleep
10. Wheel Hoss
11. Watermelon Hanging On The Vine
12. Katy Hill
13. True Life Blues
14. I Live In The Past
15. Wayfaring Stranger
16. Fire On The Mountain
17. Blue Grass Breakdown
18. Raw Hide
19. Y'all Come
20. Cotton-Eyed Joe
21. Get Up John
22. White House Blues
23. Roll In My Sweet Baby's Arms
24. Kansas City Railroad Blues
25. The Walls Of Time
26. When He Reached Down His Hand For Me
27. Monroe Family Segment
(次回につづく)

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by scoop8739 | 2004-08-31 13:43 | ブルーグラスの歴史
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