192 時系列で聴くカントリー・ジェントルメン (31)

レベルへの録音(5)

a0038167_11043901.jpg「フーテナニー:ア・ブルーグラス・スペシャル」とタイトルされたカントリー・ジェントルメンのアルバムは、ブルーグラス・マーケット以外のより広い聴衆を獲得するため、ディスカウント・ストア向けに販売されました。

そのA面1曲目の「9ポンドのハンマー」 (Nine Pound Hammer)は、線路工事人夫が毎日9ポンドの重いハンマーを打ちながらぼやいてるような曲で、ブルーグラスではスタンダード曲となっています。ジェントルメンの演奏ではギターの入ってくるタイミングがとてもよく、3回目のブレイクではエディのギャロッピング・バンジョーも心地よく聴かれます。

2曲目「パレット・オン・ザ・フロアー」 (Pallet On The Floor)は、フォーク畑ではウィーヴァースやエリック・フォン・シュミット、オデッタに歌われた古い民謡ですが、ジェントルメンはこの曲を現代的に、かつブルージーに料理しています。トリオ・コーラスに始まり、チャーリー、エディ、ジョンの順に歌われます。この曲は後年、アルバム「ロアノーク・ライヴ」や「イエスタデイ・アンド・トゥデ」vol.3で発表されています。

3曲目の「イースト・ヴァージニア・ブルース」 (East Virginia Blues)は、マンドリンのクロス・ピッキングのイントロに続いてトリオ・コーラスで歌われます。バンジョーもマンドリンのフレーズをなぞるような演奏を聴かせます。この曲もブルーグラスではスタンダード曲ですね。やはりアルバム「イエスタデイ・アンド・トゥデイ」vol.2で発表されました。

4曲目「エディ・オン・ザ・フリーウェイ」 (Eddie On The Freeway)は、「パティ・オン・ザ・ターンパイク」(Patty On The Turnpike)というフィドル・チューンをエディ流にアレンジしたインストゥルメンタル曲です。バンジョーが弾むように高らかに鳴り響き、マンドリンも淀みのない流れるようなブレイクを聴かせてくれます。

5曲目の「500マイルも離れて」 (500 Miles)は、いうまでもなくフォーク・ソングのスタンダード曲です。我が国ではピーター・ポール&マリーの歌で有名ですが、キングストン・トリオなども歌っています。しかしジェントルメンが取り上げたのはジャーニーメンのヴァージョンでした。このジャーニーメンというのは、のちにママス&パパスを結成するジョン・フィリップスと、「花のサンフランシスコ」(ジョン・フィリップス作)のヒットで有名なスコット・マッケンジーが在籍していたフォーク・グループでした。ちなみに彼らは「パレット・オン・ザ・フロアー」もレパートリーにしていました。ジェントルメンはこの曲をアルペジオ風のバンジョーと、マンドリンがトレモロでイントロのメロディーを奏で、ジョンのリード・ヴォーカルにつなぎます。この曲はアルバム「25 YEARS」(CDでもリリース)で発表されました。

【資料参考:Rebel Records“The Early Recordings : 1962-1971”(レコード番号REB-4002)】※この項はカントリー・ジェントルメン研究の小川孝裕さんにアドヴァイスをいただいています。

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by scoop8739 | 2006-04-07 21:20 | カントリー・ジェントルメン
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