156 ブルーグラスのクリスマス・ソング (21)

ホワイト・クリスマス (White Christmas)

明日はいよいよ「クリスマス・イヴ」です。現在の日本では、特にキリスト教とは関係なくお祝いし、カップルがデートする日や、プレゼントを交換する日のようになっている感があります。特にバブル景気の頃は1年前からこの日のホテルやレストランなどの予約が埋まっていたということがありましたが、今でも続いているのでしょうか。

かつてバブルのクリスマス・イヴには、「できるかも?」とか、「できないかも?」とか、「今日こそは!?」とか、「指輪、メッチャ張り込んだのに!」とか、「期待してたのに〜!」とか、「こっちはヴィトンなのに、そっちはハンカチかよ〜」とか、「夜景も見たし帰りの国道沿いなら、あそこかあそこだよな?空いてるかな?」とか、「今日は密かにすっごいパンツなのにな〜」とか、「何のための最上階だよ、1708号室の鍵がもうポケットにあるんだよ〜」とか、「出がけにシャワーも浴びてあんなとこにもコロンつけてきたのに、プレゼントがこれじゃねぇ〜」とか、「困ったな〜、酔わせるつもりが酔っちゃったよ〜」とか、「ここまできて門限なんて言い出すなよ〜!」とか、「あたし酔っちゃったはいいけど、送っててなんだよそれ、お前実家暮らしじゃないか〜!」とか、「今日までどんだけつぎ込んだと思ってんだ、バカ!」とか、「つぎ行こうって、お前の知り合いのパーティじゃね〜か!」とか、「あんた食事すんで、9時過ぎてから急に鼻息荒すぎるわ!」とか、「クリスマスだからってそんなに軽く見ないでね!」とか、「クリスマス近いってんであわてて近場で手を打ったけど、やっぱこいつじゃな〜?」とか、「あんたこそいい気になってんじゃないわよ!」とか、「しつこかったらやだな〜」とか、「臭かったらやだな〜」とか、「下手かも〜???」とか、「早いかも〜〜???」とか、いろいろな思いが飛び交ったものでした。

この歳になると、そういった思いわずらう必要もまったくなくなりましたね。ほんと、ぜんぜんない。まったく、さっぱりない。意地でもない。くやしいけどない。泣きたくなるほどない。死んでもない。断固ない。もうこうなったら、あとはこの曲しかないですね。

a0038167_18431950.jpgこの曲「ホワイト・クリスマス」を作ったのは、数々の名曲を残した作曲家のアーヴィング・バーリン(1888〜1989)という人で、白い雪につつまれたクリスマスのあこがれと夢を描いた作品でした。というのも、この曲は本来、曲の前に入るヴァース(前歌)の語り部分があり、「太陽は輝き芝生は青々として、オレンジや椰子の木も揺れているビヴァリー・ヒルズでは、12月24日に雪の望みはないから、北の方へ行って私だけの”ホワイト・クリスマス”を迎えたい…」てなヴァースの後に本歌に入るようになっています。つまり、この歌は雪の降るクリスマスへのあこがれを歌った曲なのです。

♪I'm Dreaming of a White Christmas〜♪
実際に録音もロスアンジェルスで行われたそうです。そんなことを聞くと、なんだか曲のイメージがガラッと変わってしまいますが、そういうのを気にせずボクの中でのこの曲は、いつも粉雪舞うクリスマスのイメージなのです。というのも、もともとこの曲はビング・クロスビーとフレッド・アステアらが出演した1942年のパラマウント映画「Holiday Inn」(邦題:スイングホテル−1947年日本公開)のために作られた曲で、さらに1954年にはビング・クロスビーをはじめ、ダニー・ケイやローズマリー・クルーニーらが出演した映画「ホワイト・クリスマス」のタイトル・ソングにもなっています。

毎年イヴの夜になると、ボクは深夜、家族が寝静まった頃を見計らってこの映画を鑑賞します。そして毎年、同じ個所になると目を潤ませてしまうのです。この映画ならレンタル・ショップにも置いてあるはず、さっそく皆さんも借りてご覧になってはいかがでしょうか?

a0038167_1814716.jpgさていよいよ、このシリーズのトリをとる名曲「ホワイト・アルバム」をブルーグラス・アレンジで聴かせるアーティストのご紹介です。まず、ラリース・パークスは「Christmas In The Hills」というクリスマス・アルバムをリリースしていますが、その中にこの曲が収録されています。ギターとマンドリン、ベースをバックにしっくりと歌い上げています。

a0038167_18102677.jpgまたデヴィッド・グリスマン、1983年リリースの「アコースティック・クリスマス」でもこの曲を聴くことができます。グリスマンの非常に洗練されたマンドリン演奏をたっぷりと聴きことができ、じつに完成度の高い素晴らしいアルバムとなっています。このアルバムはほんとうに泣けます。和みます。まさにこれは静かに降り積もる粉雪のごときアルバムですね。

人気blogランキングへ
[PR]
by scoop8739 | 2005-12-23 18:11 | クリスマス・ソング
<< 157 時さえ忘れて 155 クリスマス・ソングをブ... >>