154 クリスマス・ソングをブルーグラスで (19)

クリスマスが近づいた (Christmas Is Near)

年末を彩る一大イベントがクリスマスです。サンタクロース、ツリー、リース、ケーキにターキー、プレゼントなどなど、思い浮かぶだけでもたくさんのアイテムが揃っています。なかでも、いつもよりちょっぴり贅沢にして楽しみたいのがクリスマス・ケーキです。

日本のクリスマス・ケーキは白くてイチゴがのっているのが一般的ですが、フランスの「ブッシュ・ド・ノエル」は切り株の形をしています。イタリアの「パネトーネ」はフルーツやナッツが入ったパンのような菓子です。またドイツの「シュトレン」はドライ・フルーツなどが入ったパン菓子のようなものと、国によって伝わるものもいろいろです。

a0038167_23342036.jpgイギリスでは1ヶ月以上も前に作って寝かせておく伝統のクリスマス菓子「クリスマス・プディング」があります。この「クリスマス・プディング」を初めて目にする日本人はその姿に大抵はビックリすると思います。名前はプディングでも、日本人が想像するようなものではなく、どちらかといえばずっしりと中身の詰まった蒸しパンに近いものですね。熟成期間が長いほどおいしいと言われている「クリスマス・プディング」は、クリスマスの約8週間も前から作り始めます。食べ終わったらすぐに来年のものを作り始めるといわれるのも納得できます。

食べる前に再度蒸し、切り分けて、ホイップ・クリームやカスタード・クリーム、もしくはブランデー・バターソースを添えて供します。食卓上でブランデーをかけ、部屋の明かりを消して火をつけるといった演出が行われることもあります。市販のものもありますが、各家庭の味とレシピがあり、イギリス人にはこれについて一家言持つ人が多い(日本のお雑煮の例を想像すると理解しやすい)ようです。

プディングの中に指輪や硬貨、指貫などの小物を混ぜ込み、切り分けられたときに当たった人の運勢を占うといった趣向を凝らす場合もあります。指輪=早く結婚できる、指ぬき=一生独身で過ごす、コイン=お金持ちになれる、などの占いをします。日本でお正月におみくじをするのと似ていますね。

a0038167_23345157.jpgさてイギリス人は、この「クリスマス・プディング」を作り始める頃から、クリスマスが近づいたことを感じ始めるのです。イギリスからの移民が多いアパラチアン地方に住む人々も、このような風習を受け継いでいることでしょう。ラルフ・スタンレー作の「クリスマスが近づいた」(Christmas Is Near)という曲は、そのタイトルのようにクリスマスが近づいて子供たちのワクワクする様子が歌われています。カーター・スタンレーがリードをとるスタンレー・ブラザーズ盤、ラリー・スパークス盤もいいのですが、作者自ら歌うラルフ・スタンレー盤がさらにいいですね。

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by scoop8739 | 2005-12-19 23:37 | クリスマス・ソング
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