151 クリスマス・ソングをブルーグラスで (16)

クリスマスの12日間 (The Twelve Days of Christmas)

a0038167_22212623.jpg日本ではあまり歌われないのですが、アメリカではとてもポピュラーなクリスマス・ソングのひとつに「クリスマスの12日間」という曲があります。

そもそも「クリスマスの12日間」とは12月25日から1月6日の「公現祭」(Epiphany)までを指していいます。その1月6日はキリスト生誕の際に東方の三博士(Magi)がベツレヘム(Bethlehem)を訪れたのを記念する日であり、またカトリックではキリストの洗礼の日でもあります。かつては12月25日だけでなく、この12日間、毎日贈り物が交わされたようです。日本ではクリスマスが終わるとすぐにツリーを片付けますが、欧米などで年明けまで飾ってあるのは、クリスマスが12日間も続くからなのです。昔は、その前夜の「十二夜」(Twelfth Night)にTwelfth Cakeを食べ、この唄を歌ったり、喜劇を演じて楽しんだといいます。

この曲は、1日ごとに贈り物が増える楽しさが魅力のクリスマス・ソングです。前日までの贈り物をすべて繰り返す「積み重ね唄」なので、最終連は14行もあります。贈り物の多くは、「pipers piping, drummers drumming」というように頭韻を踏んでいるので、覚えやすいですよね。

The twelfth day of Christmas, My true love sent to me
 (クリスマスの12日目、愛する人がくれたのは)
Twelve lords a-leaping,
 (12の跳びはねる紳士)
Eleven ladies dancing,
 (11の踊る婦人)
Ten pipers piping,
 (10の笛吹く笛吹き)
Nine drummers drumming,
 (9つの太鼓を叩く太鼓叩き)
Eight maids a-milking,
 (8つのミルクを絞るメイド)
Seven swans a-swimming,
 (7つの泳ぐハクチョウ)
Six geese a-laying,
 (6つの卵を産むガチョウ)
Five gold rings,
 (5つの金の指輪)
Four colly birds,
 (4つの汚れた小鳥)
Three French hens,
 (3つのフランスの鶏)
Two turtle doves, and
 (2つのキジバト、そして)
A partridge in a pear tree.
 (1つのセイヨウナシの木にいるヤマウズラ)

これはマザーグースの歌の一つで、英語圏では老若男女に親しまれています。コミカルな曲と思われることが多いのですが、実は16世紀の昔にイギリスで作られたキリスト教の教えの歌と考える人もいます。毎日一つずつ不思議な贈り物が増えていく内容の曲で、その一日一日に子供たちにキリスト教の信仰を教えるための隠された意味があるというのですが、この説を裏付ける歴史的文書はありません。一つ確実に言えるのは、一度この曲を聴いたら忘れられないということでしょう。

a0038167_2222515.jpgさてブルーグラスの世界でこの曲を歌っているのが、デル・マッカリー・バンドにマック・ワイズマンにオズボーン・ブラザーズという豪華な組み合わせです。歌詞はマッカリー兄弟らによってブルーグラスにちなんだ内容に書き改められていて、ブルーグラス・クリスマスの模様が楽しく歌われます。収録されているのは「クリスマス・オン・ザ・マウンテン」というアルバムですが、タイトルが「Our 12 Days Of Bluegrass Christmas」となっています。

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by scoop8739 | 2005-12-12 22:25 | クリスマス・ソング
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