150 クリスマス・ソングをブルーグラスで (15)

そりすべり (Sleigh Ride)

クリスマスでよく耳にする「そりすべり」という曲は、ルロイ・アンダーソンという人が作曲しています。この人は運動会で流れる「トランペット吹きの休日」という曲や、「シンコペイテッド・クロック」、「タイプライター・ソング」など、どこかで聴いたことがあるような曲を数多く作曲し、アメリカのヨハン・シュトラウスとか、アメリカン・ポップ・ミュージックの巨匠などと呼ばれています。

この曲「そりすべり」は1948年の作曲で、翌50年にミシェル・パリシュが詩をつけ、今では有名なクリスマス・ソングの一つとなっています。曲自体は、アーサー・フィドラー率いるボストン・ポップス・オーケストラの演奏によって有名ですが、最後にトランペットで馬の鳴き声を模しています。ということは「馬そり」の歌なのでしょうか?

a0038167_16435643.jpg歌詞は、「聞こえてきた!そりの鈴が鳴っているよ。リンリンシャンシャンってね。行こうよ、最高のお天気だよ。一緒にそりで滑ろう。外には雪が舞い、みんなが「ヤッホー」って呼んでる。行こうよ、いいお天気だから。一緒にそりで滑ろうよ」と、他愛もないものです。しかしどこにも「馬そり」ということは歌われていません。ところが、「それ行け!」という掛け声。乗馬では「はいしぃ!」、「ハイヨォー!」の意味になります。原詞の「Giddy Yap」(giddya とも書きます)という箇所ですね。この言葉が出てくるので、これが「馬そり」だと判るのです。

「馬そり」に乗って遊ぶっていうのは、その季節にだけ許された特権だったかもしれませんね。いずれにしても、夏でもスキーが出来る現代と、その季節・季節を楽しもうとした昔と、はたしてどちらが精神的に豊かなのでしょうか? これは単なるノスタルジアではないと思うのですが…。

a0038167_16432817.jpgさて、この曲をブルーグラスで演奏しているのがサム・ブッシュです。オムニバス・アルバム「TINSEL TUNES」(金ぴかに飾られた曲たち)に収録されているこの曲は、サムのキラメくような切れのいいマンドリンと、ダレル・スコット(g)とビクター・クラウス(bs)を従えての素晴らしいインストに仕上がっています。

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by scoop8739 | 2005-12-11 16:45 | クリスマス・ソング
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