146 クリスマス・ソングをブルーグラスで (11)

もみの木 (O Christmas Tree)

a0038167_19152922.jpgクリスマス・ツリーの由来は、ドイツに起源があるといわれています。モミの木に住む小人が村に幸せを運んでくれるという信仰から、花・卵・ロウソクなどをモミの木に飾り、その周囲を踊りで囲み、小人にいつまでも木に留まってもらう祭りがあり、これがクリスマス・ツリーの起源と考えられています。また、この小人がサンタクロースになったともいわれています。

常緑樹のモミの木は冬でも葉が落ちず、永遠の生命を象徴するものとして崇拝の対象とされていました。欧米のキリスト信徒の多くの家ではクリスマス・ツリーを飾ります。そして、その形も国によってずいぶん違いがあるようです。冬になっても枯れない常緑樹は、異教の慣習の中で永遠のいのちのシンボルとして、キリスト教以前から暗い夜の長い冬からいのちあふれる春になるまで家の中に飾られてきました。そして、永遠のいのちを喜び祝うこの行事がキリスト教に取り入れられたのです。といっても、今のように木を丸ごと1本飾ったわけではありません。つるしておいた、つまり、つるせる程度の枝だったわけです。

キリスト教の時代に入ってからもこの習慣は受け継がれました。イザヤ書の「レバノンの栄光は、糸杉、もみ、つげの木と共にあなたのもとに来て、わたしの聖所を輝かせる。わたしはわたしの足を置く場所に栄光を与える」(60.13)という言葉によって許されたとされています。教皇、聖グレゴリオ1世は、604年にカンタベリーの聖アウグスチティヌス司教にあてて、これらの木々の装飾を許可する書簡を送っています。

a0038167_2150286.jpgさて長い前フリとなりましたが、標題の「もみの木」は18世紀に作られたという古いドイツ民謡が原曲で、19世紀になってアウゲスト・ツァルナックが歌詞をつけてから、世界中で歌われるようになりました。有名なところではベルベット・ヴォイス、ナット・キング・コールが叙情たっぷりと歌うヴァージョンが一番の人気です。ブルーグラス界では、ラウンダー・レーベルから、今乗りに乗っているロンダ・ヴィンセントのタイトル曲を含む全18曲のクリスマス・ソングを収録した「O Christmas Tree」がリリースされています。この曲は、ブライアン・サットン(g)、ステュアート・ダンカン(f,m)、オウブリー・ヘイニー(m)、ダーリン・ヴィンセント(vo,bs)などが鉄壁のアンサンブルで彼女をバックアップしています。

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by scoop8739 | 2005-12-05 21:52 | クリスマス・ソング
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