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223 ちょっと一服、1966年(昭和41年)の音楽事情。

先週が最終回だったNHK朝のドラマ「ひよっこ」は、東京五輪が開催された昭和39年(1964年)の秋から物語がスタートしています。「あかね荘」に入居した当時のみね子の部屋から見えた東京タワーは完成から8年後の姿ということになります。

その昭和41年は戦後21年にあたります。

42ヶ月も続いた「岩戸景気」(昭和33年=1958年)、それに建設ラッシュやテレビ需要の増加などに沸いた東京五輪景気の後に訪れた証券不況(昭和40年=1965年)に続き、今も語られる「いざなぎ景気」(第二次世界大戦後初の建設国債を発行)が昭和40年(〜昭和45年)に始まっています。

昭和40年の不況により向島電機が倒産するという憂き目にあってしまったヒロインのみね子(有村架純)でしたが、「すずふり亭」で働き始める昭和41年になると再び好景気に突入した世の流れにも乗り、みね子の生活水準も向上していきます。

この頃になると庶民の生活水準も向上し低価格大衆車の登場によりマイカーブームが到来します。「新三種の神器」あるいは「3C」と呼ばれた「カラーテレビ」「車(カー)」「クーラー」が国内の消費増加を大幅に後押ししました。

この年の最大の出来事はやっぱりビートルズの初来日公演ではないでしょうか? 3日間で計5回のステージを行い、全国から13千人のファンが詰めかけたそうです。

この影響で、その後10月に「ザ・スパイダース」の「夕陽が泣いている」が大ヒットしています。翌年には「ザ・タイガース」をはじめ続々と新グループが結成されGSの黄金時代に突入。昭和43年頃までブームが続きました。

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さてこの年、昭和41年(1966年)の歌謡曲では、レコード大賞受賞曲の橋幸夫「霧氷」を始め、千昌夫「星影のワルツ」、青江三奈「恍惚のブルース」、布施明「霧の摩周湖」、美空ひばり「悲しい酒」、美川憲一「柳ケ瀬ブルース」など、今でも歌える歌が発売されています。

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洋楽に耳を転じますと、シュープリームス「恋はあせらず」、サイモンとガーファンクル「サウンド・オブ・サイレンス」「スカボロー・フェア」、セルジオ・メンデスとブラジル’66「マシュ・ケ・ナダ」、ウィルソン・ピケット「ダンス天国」、ビーチ・ボーイズ「グッド・ヴァイブレーション」、ローリング・ストーンズ「黒くぬれ」、パーシー・スレッジ「男が女を愛するとき」、フランク・シナトラ「夜のストレンジャー」など、今でも色褪せない名曲揃いです。

もちろんビートルズ人気は相当なもので、「ペイパーバック・ライター」を6月にリリースし日本公演でも歌ってくれました。またアルバム「リボルバー」からのシングル盤「イエロー・サブマリン/エリナー・リグビー」もこの年にヒットしています。

by scoop8739 | 2017-10-03 17:25 | ブレイク・タイム
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