212 時系列で聴くカントリー・ジェントルメン (50)

レベルへの録音 (10)

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それではレベル社でのカントリー・ジェントルメン初のオリジナル・アルバム「不思議な少女」(Bringing Mary Home)A面曲から始めましょう。

1曲目はアルバム・タイトル曲「不思議な少女」(Bringing Mary Home)です。端的に申しますと、この曲は怪談話です。深夜、道で拾った少女を車に乗せて、彼女の家まで送って行ったところ、後部座席に座っていたはずの女の子がこつ然と消えていた、というものです。真夏の夜にローソクの灯り1本立てて聞かせる話としては最高なのですが、不思議と音楽に載っけると妙に爽やかになります。この曲は1963年9月に行ったビル・クリフトンのレコーディング・セッションでも収録されています。ただし、ジェントルメン・ヴァージョンは歌詞が少し違います。作者としては、チャウ・マンク、ジョン・キングストンと共にジョン・ダフィの名がクレジットされています。

2曲目「川の向こうで」(Down Where The River Bends)はセイクレッド曲です。この曲は1941年にカントリー・デュオのジョニー&ジャックによって歌われています。内容は、戦場に向かう兵士がその恋人に、「たとえ死んでも二人の心は寄り添って離れることはない。また川の向こうで会える」という最後の別れを歌っています。ジェントルメンは、レッド・アレンとオズボーン・ブラザーズが歌っているのを聴いて、この曲を知ったと言います。

3曲目はインストルメンタル曲「リパブリック讃歌」(Battle Hymn Of The Republic)です。この曲は南北戦争時代の北軍の軍歌で、我が国では「おたまじゃくしは蛙の子」と歌われ親しまれています。作者は熱烈な反奴隷制度賛同者のジュリア・ウォード・ハウ夫人です。この曲をエディとジョンがアレンジし演奏しています。

続く4曲目「オハイオの岸辺で」(Banks Of The Ohio)は、南東部山岳地帯に伝わる民謡曲です。結婚してくれないという理由で恋人を殺して、オハイオ川に投げ捨てた男の殺人歌です。古くはG.B.グレイソンとヘンリー・ウィッターのデュエット盤が残されています。1930年代にはポピュラーとなり、モンロウ・ブラザーズやブルー・スカイ・ボーイズなど、兄弟デュエットでカヴァーされました。ジェントルメンはチャーリーのリードで歌われます。

ということで、今回はこの辺で。


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by scoop8739 | 2017-08-28 15:51 | カントリー・ジェントルメン
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