123 ブルーグラスの中のビートルズ (16)

ノルーウェイの森 (Norwegian Wood)

ビートルズ初期の頃のこと、既婚で知られたジョンは結婚生活に満足していなくて、妻に対してもたびたび不実な行為を繰り返していました。この曲はそうした火遊びの一つを描いた作品です。歌詞にあるように、ジョンはかつて「ものにしていた」女性に関する自慢話から始まります。しかし彼は即座に、「ものにしていた」のは自分の方ではなく、彼女の方だったと訂正するのです。つまり彼は妻に対して浮気の事実を隠蔽し、また正当化するなどして話をはぐらかしていたのでした。

ところが、この曲はそんな事情とはまったく関係なく大きな話題を呼びます。なぜなら、この曲にはシタールという楽器が効果的に使われていて、それまではインド楽器がポップスに使われたというのはなかったことでした。これ以降、ビートルズの発表するアルバムには必ずと言っていいほどインド楽器が導入されることとなり、その影響で次々とポップス界に広がっていき、「ラガー・ロック」というカテゴリーさえ生まれたのでした。

a0038167_2001721.jpgさてこの名曲を、ブルーグラス界のケルト音楽通ティム・オブライエンが歌っています。彼のアルバム「トゥー・ジャーニーズ」(Two Journeys)は、ブルーグラスの枠を超えて自身のルーツ、アパラチアそしてアイルランドへの想いを掘り下げていったものです。その中でこの曲はパイプをバックに、ティムのマンドリンが絡ませながら滔々と歌われます。それはブルーグラスというより、ケルト音楽風にアレンジされたものとして、ファン必聴の仕上がりとなりました。

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by scoop8739 | 2005-08-25 20:04 | ビートルズ・ソング
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