120 ブルーグラスの中のビートルズ (13)

ゲット・バック (Get Back)

ビートルズとしての最後のアルバムとなった「レット・イット・ビー」は、1969年当時、バラバラになっていたグループを結束させるために、ポールの提案によって「昔に戻ろう」(Get Back)という意味で始められたセッションでした。しかしポールの思惑とは裏腹に、そのセッションの様子を収めた映画を観ると、グループの意志はちぐはぐな方向にいっているのが判ります。

この曲「ゲット・バック」はそんなポールの想いを歌ったものですが、歌詞はアリゾナ州ツーソン出身のジョジョと、「自分は女だと思っていたが、実際にはただの男だった」というロレッタ・マーチンのことを歌ったものに変貌しています。このあたりにポールのバンドに対するジレンマの現れかと思われます。

a0038167_11482652.jpgさて、この曲もブルーグラスにアレンジされるととても楽しいものとなります。2004年に発表したニッティ・グリッティ・ダート・バンドのアルバム「ようこそウッディ・クリークへ」(Welcome To Woody Creek)は、30年ほど前に発表した彼らの名盤「アンクルチャーリーと愛犬テディ」と同じような路線で、ポップやロックから、泣かせるバラード、スワンピーなインスト・ナンバー、スライド・ギターなど渋い曲ありの全12曲の構成となっています。そのうち9曲がオリジナルであるにもかかわらず、すんなりと耳に馴染むポップな出来で、カントリーとロックが程よく溶け合ったいい感じのアルバムとなっています。この曲「ゲット・バック」は、ここでは陽気なブルーグラス調に様変わりして、これがまったく違和感なく実に楽しいバージョンで聴かせてくれます。

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by scoop8739 | 2005-08-15 11:53 | ビートルズ・ソング
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