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112 ブルーグラスの中のビートルズ (5)

消えた恋 (What Goes On)

前回と同じくアルバム「ラバー・ソウル」からの1曲です。この曲にはビートルズが、彼らの敬愛する先輩たちから巣離れしようとする自信のようなものが窺えます。つまり、この曲は単に彼らのオリジナル曲というだけでなく、ロカビリーのオリジナル曲として、カール・パーキンスやジェリー・リー・ルイスといったヒーローたちに敬意を表しているように思われます。

彼らはビートルズになる以前からロックン・ロールの歴史を充分に吸収していたので、しっかりとした自分たちなりのカントリー・ビートを生み出すことが出来たのだと思えます。そのことは同時に、前作「ヘルプ!」に収録された「アクト・ナチュラリー」と同じ位置、つまりB面1曲目に配したことで、彼らがその形式をいかに愛していたかを示しています。

112 ブルーグラスの中のビートルズ (5)_a0038167_21234826.jpgさて、この曲を歌ったのが大御所となったセルダム・シーンでした。彼らは1972年にデビューした後、他を寄せつけない完璧なサウンドとパフォーマンスで一躍ブルーグラスのトップ・グループに登り詰めました。この曲は彼らが1988年にリリースしたアルバム「A Change Of Scenery」に収録されています。

オリジナルのビートルズ盤では、ジョージの弾くギャロッピング・スタイルのギターが印象的でしたが、さすがは実力者揃いのセルダム・シーンはいきなりアカペラでキック・オフし、メンバー全員のソロも見事にきめるなど実に鮮やかな仕上がりとなっています。

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by scoop8739 | 2005-07-20 21:24 | ビートルズ・ソング
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