110 ブルーグラスの中のビートルズ (3)

エリナー・リグビー (Eleanor Rigby)

ビートルズの7枚目のアルバム「リヴォルバー」に収録されているこの曲は、ポール・マッカートニーによって作られています。彼は曲作りする際によく架空のストーリーをでっち上げるのですが、この曲もエリナー・リグビーという孤独な老掃除婦とマッケンジー神父という二人を登場させ物語性を高めています。

オープニングのコーラス部分から緊張感にあふれたボーカルは、いきなり聴き手を至近距離に置いてしまうほどです。あの「アー」という歌い出しは、心和むどころか胸が張り裂けそうな感じがして、最初のラインが終わった後のチェロの急激な下降とともに心も一緒に沈み込んでしまいそうになります。つまりメロディーそのものがこの曲の物語性をさらに強調していているようです。

a0038167_13494038.gifさて、1969年にサム・ブッシュとアラン・マンデは「プア・リチャーズ・アルマナック」というインスト・アルバムを発表していますが、そのアルバムは大変好評だったようで、彼らは第二弾としてズバリのタイトル「初めての時のようにもう一度 “Together Again For The First Time”」(CD化されていません)をリリースします。二人は久々の出会いに触発されるものがあったのでしょうか、このアルバムではどの曲をとっても異様に冴えて自信に満ち溢れたソロを聴かせてくれます。

彼らをサポートするメンバーは、ニュー・グラス・リヴァイヴァル当時のカーティス・バーチ(g)、ジョン・コーワン(bs)、さらにアランの盟友ローランド・ホワイト(m)です。これだけの強力サポートをバックにすれば、サムもアランも向うところ敵なしです。

収録されている「エリナー・リグビー」は、静かなバンジョーのイントロにマンドリンが絡みしっとりとしたサウンドを作り出します。途中からギター・プレイも曲のイメージを損なうことなくメロディーをなぞるように全体的なサウンド作りに貢献しています。マンドリンのメロディーをほどよく崩したプレイにサムのセンスを感じます。

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by scoop8739 | 2005-07-16 13:50 | ビートルズ・ソング
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