80 ソルジャーズ・ジョイ

(Soldier’s Joy)

a0038167_2024841.jpgクラシックの世界3大テノール(The Three Tenors)というとパヴァロッティ、ドミンゴ、カレーラスの3人ですが、これをもじったのが、アール・スクラッグス、ドック・ワトソン、リッキー・スキャッグスの3人による「The Three Pickers」です。2003年12月にはこの3人によるコンサートが催されました。

バンジョーのアール、ギターのドクは年齢もキャリアも超ベテランの上、まだまだ健在です。そこにバリバリ現役のリッキーのマンドリンがからみ、カーター・ファミリーやモンロウ・ブラザーズ、ブルーズからブルーグラスと、彼らの音楽の原点といったレパートリーを中心に演奏されます。しかし何よりもアールの音楽センスの凄さに感服します。またドクはその芸術的な伝統音楽をマイペースで聴かせ、リッキーは偉大な2人を卒なくフォローします。加えてアリソン・クラウスが見事なサイドマンぶりとハーモニーで3人をサポートし、他にもケンタッキー・サンダーやスクラッグスのファミリー&フレンズ・バンドが総出で応援しています。

このアルバムは、アールとドクというアメリカ音楽の珠玉の芸術をたっぷりと味わえる大秀作です。この中に「ソルジャーズ・ジョイ」が収録されています。リッキーによるクロハマー・スタイルのバンジョーに乗ってドクとアールのソロが展開します。それ自体、なかなか味わい深い作品となっています。
Earl Scruggs, Doc Watson and Ricky Skaggs / The Three Pickers (Rounder)

アパラチア山系サウス・カロライナと隣接する北ジョージアは南部の州です。この地方出身のフィドリン・ジョン・カースンはヒルビリー系音楽の最初の成功者となりました。これに続いたのがギド・タナーの率いるスキレット・リッカーズでした。彼らが1929年に残した録音にこの曲がありました。古い録音ですがこれまたいい味を出しています。
Gid Tanner & His Skillet Lickers / Old-Time Fiddle Tunes And Songs From North Georgia (County)

新しいアレンジで聴かせるのは、マーク・オコーナーがヨーヨー・マ、エドガー・メイヤーらとともに制作したブルーグラス作品集「リバティ!」です。これは、現代最高のチェリスト、フィドラー、ベーシスト、ヴァイオリニストが繰り広げるアメリカ音楽の旅とも言えるアルバムです。つまり、最高のアーティストたちの豪華な競演によって、異郷の音楽でありながら、どこか懐かしいアメリカン・トラディショナル・サウンドが堪能できる1枚なのです。スペシャルゲストとして、ジェイムズ・テイラーやアリソン・クラウスが参加していることも大きな話題を呼びました。バックも素晴らしいのですが、オコーナーのフィドルは魅力的で感動的です。何ともいえない荘厳な雰囲気の「ソルジャーズ・ジョイ」をお楽しみ下さい。
Mark O’Conner / Liberty! (1997 Television Mini-series) (Sony)

リン・モーリスのバンド・メンバーとして活躍するロン・ステュワートは、フィドル、バンジョーと、どちらの楽器にもプロフェッショナルなテクニックとセンスを持つアーティストです。フィドル奏者としての彼は、2000年にIBMAアウォード「最優秀フィドル・プレイヤー」を獲得しているほどの腕前です。彼のソロ・アルバムはリン・モーリスのプロデュースで、全13曲中6曲が彼のオリジナル作品で占められていて、この中にも「ソルジャーズ・ジョイ」が収録されています。
Ron Stewart / Time Stands Still (Rounder)

人気blogランキングへ
[PR]
by scoop8739 | 2005-04-06 20:23 | 不朽の名曲
<< 81 聞こえないのかい 79 刑の終わるその日まで >>