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78 デキシー・ブレイクダウン

フライング・ブリトゥ・ブラザーズは、アルバム「The Flying Burrito Brothers」発表後に、スニーキー・ピートとバーニー・レドンが相次いで脱退し、バンドは再び危機を迎えました。そこでリーダーのクリス・ヒルマンは、スニーキーの代役としてシャイローにいたアル・パーキンズを引き抜くと同時に、「Burrito Deluxe」にゲスト参加していたバイロン・バーラインに助力を求めます。当時バイロンはカントリー・ガゼットを始動させる準備をしていたところでしたが、結果的にガゼットのメンバーであるケニー・ワーツ、ロジャー・ブッシュ、そしてバーラインの3人がブリトゥズのヨーロッパ・ツアーに付き合うこととなり、7人という大所帯のツアー・バンドが誕生することになりました。

78 デキシー・ブレイクダウン_a0038167_20134941.gifこうして録音された「Last Of The Red Hot Burritos」の最大の聴きどころは、アルバム中盤に用意されたマンドリンのヒルマンとカントリー・ガゼットの面々によるブルーグラス・コーナーです。アルバム4曲目の「デキシー・ブレイクダウン」から6曲目の「オレンジ・ブロッサム・スペシャル」までの演奏では、ヒルマンが水を得た魚のように元気良く演奏しています。ギターのケニー・ワーツはここではバンジョーを担当し、これもなかなかの聴きものですが、バイロンのフィドルの素晴らしさは言うまでもありません。彼ほど聴衆を興奮させるツボを心得ている奏者も珍しいのではないでしょうか。
The Flying Burrito Brothers / Last Of The Red Hot Burritos

バイロン・バーラインは、ガゼット脱退後に組んだバンド「サンダンス」のライヴでもこの曲を演奏しています。バンジョーのジョン・ヒックマン、ギターのダン・クレアリーに続いて、流れるようなバイロンのフィドリングが聴けます。
Byron Berline & Sundance / Live At McCabes (Takoma) (CD化されていません)

しかし何といっても作者自らが演奏しているオリジナルを外す訳にはいきません。ダン・リーノウの独特のバンジョー・フレーズが飛び出します。
Reno & Smiley / On The Air (Copper Creek)

アメリカ西海岸で活躍したディラーズは華麗なインストゥルメンテーションと愉快なステージで多くのファンをつかみました。彼らのデビュー2作目のアルバムはそんな楽しいライヴの模様を収録しています。この曲は彼らのもっとも得意とするインストゥルメンタル曲で、ダグ・ディラードのバンジョーが弾んでいます。
The Dillards / Back Porch Bluegrass-Live!!! Almost!!! (Warner)

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by scoop8739 | 2005-04-04 20:13 | 不朽の名曲
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