60 ブラック・マウンテン・ラグ

(Black Mountain Rag)

a0038167_16131063.jpgドク・ワトソンは、1963年のニューポート・フォーク・フェスティバルで、フィドルのホット・リックを応用したこの曲の早弾きを披露して聴衆の度肝を抜いたという伝説を残しています。ドクはこの時、すでに40歳を超えていたのですが、そのギター・プレイは瑞々しく、また渋い歌声も不思議な魅力を持っていました。

この曲は初期のスタンリー・ブラザーズのフィドラー、レズリー・キースの作といわれ、フィドル・チューンの「Lost Child」を原曲として作られているのだそうです。

古いところでは1949年、ロイ・エイカフと彼のスモーキー・マウンテン・ボーイズの録音があります。この時フィドルを弾いていたのは、後にブルー・グラス・ボーイズでも活躍するトミー・マグネスでした。
Roy Acuff & His Smoky Mountain Boys / Can't You Hear Me Callin' Bluegrass: 80 years of American Music (Sony)

ドン・リーノウが Dチューニングで見事なリックを次から次へと繰り出すインストゥルメンタル・ナンバー「Green Mountain Hop」も、実はこの曲のことです。リーノウ&スマイリーの演奏としてリリースされたのは,当時バンジョー・チューンとしてヒットしていた「Home Sweet Home」と同じセッションで録音され,そのB面としてでした。
Don Reno & Red Smiley / Early Years 1951-1959 (King)

同じ題名ではバンジョー奏者、ビル・キースによるカバーもあります。
Bill Keith / Something Auld, Something Newgrass, Something Borrowed, Something Bluegrass (Rounder)

ブルーグラス・ギターの伝説的な創造者と言われているクラレンス・ホワイトは、ジョージ・シャフラーのクロス・ピッキングとアール・スクラッグスのシンコペーション、そしてドン・レノのフラット・ピッキングを基にした独自のギター・プレイで、ドク・ワトソンを凌駕するテクニックを見せつけてくれます。
Clarence White / 33 Acoustic Guitar Instrumentals (Sierra)

カントリー・ガゼットがそれまでのリード・ヴォーカル、ケニー・ワーツに替えて、ケンタッキー・カーネルズのローランド・ホワイトを迎え入れてライヴ・ショーをレコーディングしています。そのオープニングに使われたのがこの曲で、バイロン・バーラインのフィドルにアラン・マンデのバンジョーが軽快に絡み、さらにローランドがクラレンス・ホワイト並みのリード・ギターを聴かせてくれると、おのずとショーへの期待が増してきます。
Country Gazette / Live At McCabes (CD化されていません)

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by scoop8739 | 2005-03-17 20:30 | 不朽の名曲
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